ニスの種類

塗る物によってニスの種類を使い分けしますが、下記にDIYで使われる一般的な屋内でのニスの種類と利点・デメリットなど特徴をご紹介します。

水性ニス

耐久性を必要としない、艶出し・汚れ防止だけが目的といった場所に適します。

利点
  • 塗りやすくて乾きが速い
  • 一般的に刺激臭が無く屋内での使用もOK
  • 人体への安全性が高い
  • 水洗いできるので後処理が楽
  • 最も価格が安い
デメリット
  • 塗膜が柔らかく、キズがつきやすいので机上には不向き
  • 熱に弱く、熱が加わると白く変色したり跡がついてしまう
  • 水に弱く、濡れ雑巾を置きっぱなしにしておくだけで塗膜がダメになる
水性ウレタンニス

水性と油性の利点を併せ持った性能が期待でき、様々な木製品に塗ることができます。安全性が高い上に耐久性があるので、小さな子供が触れる場所やダイニングテーブルなどにおすすめです。

利点
  • 熱湯などがかかっても白くならず、熱に強い
  • 衝撃、摩擦に強く、油性に匹敵する耐久性
  • 水に強く、飲み物をこぼしても問題なし
  • 塗りやすさと乾燥時間は水性ニスと全く同じ
  • 水洗いできるので後処理が楽
  • 一般的に刺激臭が無く屋内での使用もOK
  • 安全性が高い製品が多い
デメリット
  • 水性ニスの倍近い価格
油性ニス (油性ウレタンニス)

屋内用、屋外用があり、耐久性が異る。木部のクリヤー仕上げ、カラーステインの上に保護目的での塗装などで使うが、安価で性能が良いため広く使われている。塗る際の臭いや安全性にこだわらない場所におすすめです。

利点
  • 水性に比べて密着性が良い
  • 衝撃、摩擦、熱、水に強く、耐久性がある
  • 水性よりも仕上がりが綺麗
  • 比較的安価
デメリット
  • 一般的に乾燥が遅い
  • 塗りやすさは水性よりも劣る
  • 刺激臭があるので屋内作業には向かない
  • 薄め液などで筆を洗うため総合的なコストが高くなる
  • 水性に比べて人体への有害性が高めの商品が多い
  • 屋外用であっても雨にさらされる場所には適さず、防水効果はそれほど高くはない
ラッカー系ニス

速乾ニス、クリヤーラッカーなどはラッカー系に分類。

利点
  • 乾燥がとにかく早い
  • 耐油、耐水、耐摩耗性に優れる
  • 塗膜が肉厚で、キズがつきにくい
  • 光沢が良く仕上がりが綺麗
デメリット
  • 手などについたときはラッカーうすめ液でしか取れない
  • 熱、アルコールに弱い
  • 刺激臭が強いので十分な換気が必要
  • 安全面から食卓などには不向き
  • クリヤーラッカーの場合は強い溶剤を使っているため下地を浸す可能性がある

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ニスの塗り方 (再塗装の塗り方)

ダイニングテーブルにニスを塗る

見た目には綺麗な表面ですが、光に照らして見ると、ところどころ完全にツヤを失っている個所があります。ニスが剥げてきている証拠。 更に光が反射している箇所の左隣に薄っすら白く円形にかすんで見える所があると思いますが、熱い鍋を置いた時に出来てしまった跡です。鍋敷きが薄かったようで・・・。
恐らく普通の水性ニスで塗装されていたのでしょうね。 というわけでニスの再塗装を行います。

再塗装せずに放置すれば醤油など色が濃いものをこぼした時に色が染み込んでしまったり、水が染み込んでテーブルが長持ちしなくなってしまいます。
ちなみに今回ニスを塗る場所は天板とその側面だけです。

ニスを塗る際の下準備

まずは塗装面を#320ぐらいのサンドペーパーで木目に沿って磨く。下地(木)が出てこない程度に、塗ってあるニスの表面を軽く削る程度でOK。 表面のニスを完全に取り除く必要はありません。また、このテーブルは薄く着色をしてあるので、ニスを完全に削り取ろうものなら色まで剥げてしまって着色から始めないといけなくなります。 ニスを削った白い粉は、固く絞った雑巾で綺麗に拭き取って下さい。

おすすめの水性ウレタンニス

今回使用したのは、和信ペイントの水性ウレタンニス 透明クリヤー
ダイニングテーブルということもあり、安全性と耐久性を併せ持ったこちらをチョイス。ホルムアルデヒド放散等級が国内最高のF☆☆☆☆で、食品衛生法にも適合しているため小さな子供が食べこぼしたものをそのまま口に入れても大丈夫という優れものです。

塗り方のコツは、“素早く木目の方向に薄く塗る” ことです。のんびり塗っていると表面が乾いてくるためムラになりやすくなります。また、厚く塗ってしまうと乾くのに時間がかかってしまい、1ヶ月経ってもべとつくなんてことも。重ね塗りの手間はありますが作業効率や仕上がりを考えたら断然薄塗りです。
気を付けたいのは、同じ所を何度も塗りかえさないようにするということ。同じ所を何度も塗ればその分厚塗りになってしまいます。

1回目の塗装が終わったら、最低1時間半乾かし、表面がべとつかず完全に乾いたら2回目の重ね塗りです。
尚、他のDIYホームページやブログなどでは1回目の塗装が乾いたら表面をサンドペーパーで磨くと紹介されているのを多々見かけますが、再塗装の場合においては磨く必要有りません。1回目の塗装が乾いたらそのまま2回目を塗れば大丈夫です。ただし、気泡などが入ってしまって表面がざらつく場合はサンドペーパーをかけることをおすすめします。

ニスの重ね塗り

2回目の重ね塗りが乾いた後、ムラなく綺麗に仕上げるために、ニスに少々お水を加えたものを3度塗りし、完全に乾いた状態がこの写真です。光の反射具合から、かなりの光沢が出ているのがわかると思います。
ちなみに、150cm×85cm のテーブルを3度塗りで150mlのニスを使いました。

説明書では最低2回重ね塗りすると書いてあるので2回でもOKですが、食器を頻繁に置くテーブルという事を考慮して耐久性を増すために今回は3回重ね塗りでニス塗り終了です。

ただ、ツヤが出過ぎてパイン材の自然な風合いが無くなってしまった感も・・・。それを防ぐにはつや消しクリヤーを重ね塗りすることで回避できるのですが、面倒だし見た目も綺麗だし本来の保護の目的は達成できているので、これで良しとします。

ちなみに、つや消しクリヤーで仕上げたいという場合は、2度塗りまで透明クリヤーで塗り、3度塗りをつや消しクリヤーで塗るという手順になります。この場合も、つや消しクリヤーに少々水を加えて塗ると仕上がりが綺麗になります。また、つや消しクリヤーは最後の仕上げで塗るだけなので、購入するなら小瓶でよいでしょう。

ニスの塗り方 (初めての塗装の場合)

塗る物に何も塗装がしておらず、裸の木材にニス(または着色ニス)を塗る場合は、基本的に上記で説明した塗り方と同じですが、1か所だけ塗り方が異なります。

上記の説明と異なる点は、1回目の塗装が乾いたら表面をサンドペーパーで磨く必要があるという事です。せっかく塗ったのにまた削るの?と思われる方もいると思いますが、1回目の塗装が乾いた状態で表面を触ってみて下さい。ザラザラしてるはずです。 1回目のニスは木材に染み込んでしまうため、表面に均一な膜を張れずにざらついてしまうというわけです。ですので、表面をなめらかにするために磨く作業は必須となります。 サンドペーパーは#400番ぐらいを使います。

2度目のニス塗が乾いた後も、再度サンドペーパーをかけて3度塗りすると綺麗に仕上がります。

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